「草薙素子のようにネットの海にアップロードしてほしい」という言葉が口から漏れた。最近、この肉体がますます邪魔な存在に感じられる。食べ物は美味しいと思うこともあるが、別になくても構わないという感覚が襲ってくる。酒を飲むこともなくなってしまった。息子の具合が悪く、かつてほどの快感がオナニーにはない。非モテであり、女性と肌を重ねる可能性など微塵もない。老いによって、この肉体は望むようには動かなくなってしまった。そして、体のあちこちがいつも痛むようになった。
長時間の作業によって、体は疲れ果て、眠気が襲ってくる。この肉体の疲れが、脳の活動を妨げ、眠りを誘うのだ。思えば、もし肉体が存在しなければ、私は24時間365日、自由に動き回ることができたのだろうに。もはや、この肉体はいらないのではないかと思ってしまう。